<参照・引用/矢切の渡し> 2022.1.2 小林 勝

矢切の渡し 細川たかし & 石原詢子

 2022年1月

 矢切の渡し(細川たかし・石原詢子)

 

懐かしい なつかしい 歌です。

この歌を聴いていると、伊藤佐千夫 いとうさちお の「野菊の墓 のぎくのはか」を思い出します。中学生の時に読みました。

15歳の少年・斎藤政夫 さいとうまさお と 2歳年上の従妹・戸村民子 とむらたみこ との淡い恋を描いています。

矢切の渡しは、正夫と民子の最後の別れの場となった所です。

 

やはり、この頃に読んだ「オリンポスの果実 おりんぽすのかじつ」は、田中英光 たなかひでみつ の作品です。田中英光自身がロサンゼルス・オリンピックにボート選手として参加した際の体験に基づく小説ですが、ある女子選手(熊本秋子 くまもとあきこ=相良八重 さがらやえ)に淡い想いを抱いたものの、2人の間にはほとんど何も起こらないという純然たる片思い小説でした。

太宰治 だざいおさむ が 1948年6月13日に玉川上水で入水自殺し、大きな衝撃を受けて睡眠薬中毒と化しました。1949年11月3日午後5時ころ、三鷹市の禅林寺の太宰治の墓前で自殺を図り、病院に運ばれましたが死去しました。没年 36歳。<wikipedia 参照>

太宰治の墓は、森鴎外 もりおうがい を尊敬していた太宰治自身の希望で森鴎外の墓の向かいに建てられました。太宰治は、愛人の山崎富江 やまざきとみえ と6月13日に入水自殺しましたが、二人の遺体は奇しくも太宰治の39回目の誕生日の6月19日に発見されました。没年38歳。6月19日には、彼が死の直前に書いた短編「桜桃」にちなみ、太宰治を偲んで しのんで 桜桃忌 おうとうき が開かれています。

 

そういえば、小学生のころから本はよく読んでいましたね。

放課後に小学校の図書室で本を読んでいたら、立ち寄った音楽の女の先生に「本を読んで偉いね えらいね」と褒められた ほめられた ことがありました。

「なんという本を読んでいたか」ですか? 江戸川乱歩の 「明智小五郎」 やアーサー・コナン・ドイルの 「シャーロックホームズ」 の推理小説でした。当時は、探偵小説と呼んでいたような気がします。

「まだら蛇」 だったか 「まだら紐」 だったかを読んだときには、怖くなって こわくなって 背筋が寒くなった思い出があります。とても、放課後の図書室の誰もいないところでは読めなくて、祖母の桑摘み くわつみ の手伝いでリヤカーを引いた時、持って行って桑摘みの間に読んでいたことを思い出しました。

 

学生の皆さん、アルバイトで忙しいでしょうが、ぜひ学校の図書室・図書館に足を運んでください。人生の先人の想いに浸ることが出来ます。