<参照・引用/Sponichi Annex> 2022.1.24 小林 勝
「鎌倉殿の13人」頼朝ついに挙兵決意!
政子「真田丸」きり彷彿の叱咤激励 ネット「未来の尼将軍の片鱗」
鎌倉殿の13人_頼朝ついに挙兵決意! 政子「未来の尼将軍の片鱗」 Sponichi Annex
1/23(日) 20:45配信
俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は23日、第3話が放送された。
【写真】「鎌倉殿の13人」第4話。義時(小栗旬)と話す八重(新垣結衣)
「鎌倉殿の13人」第3話。挙兵を決意する頼朝(大泉洋・左から2人目)(C)NHK
<※以下、ネタバレ有>
ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
第3話は「挙兵は慎重に」。治承4年(1180年)4月、頼朝(大泉洋)と引き離された八重(新垣結衣)は伊東祐親(浅野和之)の家人・江間次郎(芹澤興人)の元へ嫁がされていた。対岸の江間館を見つめる義時(小栗)。その折、頼朝の叔父・行家(杉本哲太)が北条館に現れる。怪しがる政子(小池栄子)。渋々対面する頼朝だが、行家は平清盛(松平健)へ反旗を翻した後白河法皇(西田敏行)の御子・以仁王(木村昴)の令旨(りょうじ)を携え…という展開。
以仁王の挙兵は失敗。加わらなかった頼朝は安堵した。
宗時(片岡愛之助)は頼朝の亡き父・義朝と懇意だったという僧侶・文覚と知り合い、頼朝の元へ案内。文覚は「今こそ、平家打倒の好機なり!」と語気を強めるが、頼朝の従者・安達盛長(野添義弘)は「文覚、二度と佐殿の前には姿を見せるなと言ったはずだ!」。盛長によると、文覚はどこかで拾ったドクロを義朝のものと偽り、高値で売り付けようとした「とんだ騙り者」だという。
文覚が「これこそが紛うことなき、義朝殿のしゃれこうべでござるぞ!」と頼朝に迫ると、盛長は「腐れ坊主!どれだけバチ当たりなことをしているか、おまえ、分かっておるのか」、頼朝は「追い返せ」。盛長が「帰れ」と体を引っ張ると、文覚は「今こそでござる。今こそ、平家打倒の…」と倒れ込んだ後、悔しそうに「か、帰る!」とドクロを放り投げた。宗時が「文覚殿、これは?」と拾うと「いい。他にもまだあるから」とプイと立ち去った。頼朝は「二度と来るなー!」と呆れた。
宗時「首は紛い物かもしれません。しかし、あの者の声は民の声なのです。皆、平家の横暴に苦しんでおるのです。源氏の再興を待ち望んでおるのです!」
頼朝「わしは戦をするつもりはない!なぜ、それが分からぬ」
政子「それは(立ち上がり)殿の本心がそこにないゆえにございます」
頼朝「政子」
政子「佐殿は戦いたくてウズウズされておられるのです。でも、踏ん切りがつかない。怖いのです。その時はもう目の前まで来ている。それでも立とうとしないのは意気地がないから。座して死を待つおつもりですか!(文覚が置いていったドクロを包から取り出し)これには平家と戦って死んでいった者たちの無念がこもっています。このドクロに誓ってください。今こそ平家を倒し、この世を正すと」
頼朝「必ず勝てるという証がない限り、兵を挙げることはできん!」
迷う頼朝に、義時は「勝てます、この戦」。伊豆の国衙にあった木簡から兵力を割り出した。最初に伊豆の目代・山木兼隆(木原勝利)を破れば味方が増え、当面の敵となる大庭・伊東の2000を超える3000の兵が集まると説いた。
「絵に描いた餅じゃ。戦を起こす大義名分がなければ、人は付いてこん。平家討伐を促す法皇様の密旨でもあればな…」とつぶやく頼朝に、盛長は時政(坂東彌十郎)から預かっていた密旨を差し出した。それは、頼朝の夢枕に立った後白河法皇が助けを求める院宣。頼朝は立ち上がり、ドクロを手に「そこの誰かは存ぜぬが、この命、お主に懸けよう。すぐに戦の支度じゃ!」と挙兵を決断した。
インターネット上には「的確に佐殿の気持ちを言い当てる政子ちゃん」「政子、本質を見抜く力がある。さすが未来の尼将軍」「後年の尼将軍の大演説の片鱗が見えますね、政子さん」「政子が頼朝を叱咤激励するのがいいですね。承久の乱の時も楽しみです」「姉の政子は踏ん切りのつかぬ頼朝を叱咤激励で動かし、弟の義時は具体的な挙兵計画を立てる。なかなかのチームプレーだ」などの声が相次いだ。
「真田丸」で女優の長澤まさみが演じた主人公・真田信繁(堺雅人)の幼なじみにして、生涯のパートナー・きりも思い出された。終盤の第40話「幸村」(10月9日)。九度山に残るか、豊臣方に加勢するか悩む信繁にハッパをかけた。
「ここで一生を終えたいの?それでいいの?あなたは何のために生まれてきたの?何を残したの?真田源次郎がこの世に生きたという証を何か1つでも残してきた?」「私が大好きだった源次郎さまはどこへ行ったの!がむしゃらで向こう見ずで、やんちゃで賢くて明るくて度胸があってキラキラしていた、真田家の次男坊はどこへ行ったのよ!私が胸を焦がして大坂まで付いて行った、あの時の源次郎さまは!」――。
信繁の大坂城入りを後押しした“愛の叱咤激励”は視聴者の胸を打ち、序盤の“ウザい”評から一転、絶賛の嵐。長澤は当時、「これでお仕事をもう終わりにしてもいいんじゃないかなと思うくらい、楽しい役を頂きました」と三谷氏に感謝した。